五木田智央 I Tomoo Gokita
The Demon of Jealousy
五木田は作品集『ランジェリー・レスリング』(2000 年)を発表以降、木炭やインクで描いたドローイン グや白黒のグワッシュで描いたペインティング作品などで多くの鑑賞者を魅了してきました。海外におい ても活躍の場を広げ高い評価を獲得しながらも、自らの技術やスタイルにとどまることなく、常に新たな 領域へと挑戦し表現の幅を広げています。モノクロームの作品に加え、これまでに青色の単色で描いた作 品、ステンシルを用いた作品、コラージュや立体作品など、豊かな視覚言語によって多くの作品を生み出 してきました。 2020 年にイタリアのミラノにて初となるカラーのペインティングを発表以降、同年に東京にて個展を開催、 翌年ロサンゼルスでの個展に続き、北米の美術館ダラス・コンテンポラリーでの個展においては新作40 点 を発表するなど、五木田は継続的にカラーの領域において独自の実践に取り組んできました。 作品「The Demon of Jealousy」は、2021 年1月、岡崎市美術博物館(愛知)で開催された「美術にまつ わる5つの話―いつもそこにあるー」に出品され、独自の色の感性で女性の肖像が豊かに描かれています。
五木田智央
五木田智央は1969 年東京生まれ、同地を拠点に活動。ニューヨークでの展覧会を皮切りに、これまで国内 外で多数の個展を開催。2012 年にDIC 川村記念美術館にて開催された「抽象と形態:何処までも顕れな いもの」展に参加し、2014 年には同美術館にて個展「THE GREAT CIRCUS」を開催。近年の個展に 「PEEKABOO」東京オペラシティアートギャラリー(2018 年)、「Get Down」ダラス・コンテンポラリー (2021 年)などがある。『シャッフル鉄道唱歌』天然文庫刊(2010 年)、『777』888 ブックス刊(2015 年)、 『Holy Cow』タカ・イシイギャラリー刊(2017 年)、『PEEKABOO』公益財団法人 東京オペラシティ文 化財団刊(2018 年)、『MOO』タカ・イシイギャラリー刊(2021 年)などの作品集、展覧会カタログを出 版。2022 年9 月、日記のように毎日描き続けてきた紙にカラーのアクリル絵の具で制作した最新作164 点 を収めた作品集『Diary』を888 ブックスより刊行。